Kyashが目指す「価値移動のインフラ」の意義と未来

この記事は Kyash Advent Calendar 2023 の25日目の記事です。 例年と変わらずトリでKyash創業者の鷹取です。

振り返りと今年のテーマ

毎年この時期が来ると、この一年を振り返り、事業の計画とはまた少し異なる観点で次の一年に向けたビジョンをアップデートする機会が訪れます。Kyashは、これまでの実績をもとに、さらなる飛躍を目指しています。

今回は、Kyashの創業からのミッションでもあり、特に私たちが意識している「価値移動のインフラ」の意義について、掘り下げてみたいと思います。

価値移動のインフラ?

「価値移動のインフラ」とは、文字通り、お金を中心とした価値が世界中どこへでも、迅速かつ安全に移動できる仕組みのことです。これを「お金の高速道路」とも呼んだりしていますが、このようなインフラは、個人の生活やビジネスのあり方を根本から変える力を持っていると信じています。

それは、より公平で、アクセスしやすい金融サービスを提供することにより、全ての人々がその可能性を最大限に享受できる世界になっていくことだと思っていて、単なる決済システムの向上ではなく、社会全体の変革を意味します。

Kyashのアプローチ

Kyashは、ちょうど2年前に 法人送金サービスの提供を開始 しました。以降、menu様をはじめとして利用企業様にご利用いただいておりますが、利用企業やユーザーから「同様の仕組みで銀行口座へも振り込めるようにしてほしい」という要望を受けてきました。そこで、今年の8月にはKyashアプリ残高から銀行振込ができる機能をリリースしました。

そのようなタイミングの縁もあって、当初はもう少し先の未来に想定していたサービスではありますが、今後Kyashでは企業向けの銀行口座への振込機能を推進していく予定です。これは、Kyashのミッションでもある「価値移動のインフラを創る」にダイレクトな取り組みでもあり、今日はこの銀行口座宛に振込ができる法人送金サービスの意義や可能性について書きます。

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創業9年目を迎えるKyashがスタートアップであり続けられる理由

この記事は、 Kyash Advent Calendar 2023 の24日目の記事です。

 

こんにちは。Kyashで事業責任者をしているニテシュです。

Kyashに入社したのは2023年6月頃で、それまではEC会社、人材会社、ゲーム会社にて主にPM、事業企画・推進を担って来ました。

さて、突然話は変わりますが、スタートアップとは何でしょう?

スタートアップとは

スタートアップは若い企業または新しく設立されたビジネスのことで、特徴としては革新的なプロダクト、サービスを市場に導入することに重点を置く企業のことです。スタートアップは高い成長の可能性を秘めていることが多く、その俊敏性、柔軟性、従来の業界を破壊する能力で知られています。

その不可欠な要素は

  1. イノベーション: スタートアップはイノベーションを起こし新しいものや大幅に改善されたものを市場に投入することを目指しています。
  2. 高い成長の可能性: 従来の中小企業とは異なり、スタートアップ企業は急速に成長するように設計されています。
  3. ベンチャーキャピタル: スタートアップは初期段階の開発に資金を提供するためにベンチャーキャピタリストやエンジェル投資家から資金を求めることがよくあります。

Kyashはスタートアップなのか

Kyashは消費者にモバイル決済/バンキングを提供して日本の金融情勢を変革することで、次の金融インフラの構築に取り組むミッションで2015年1月に設立されました。その後Visa プリペイドカードを軸にサービスを提供し、日本でのプリペイド市場を構築してきました。

しかし、それは今からおよそ8年前のことで、その当時はキャッシュレス決済やQR決済が普及してなかった時期です。8年も経つと、創業時の世の中を変える熱い気持ちや、チャレンジ精神がやはり薄くなってしまい、どう生き残るのかが主になってしまう傾向です。

Kyashもいつの間にかそういう企業になりつつある状態でした。そこで今年の上半期に、まさに次のグロース施策が困難になっていた。

そんな状況で私は入社し、スタートアップカルチャーを取り戻す必要性を強く感じました。

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開発速度を高めるためのPdMの工夫と気概

この記事は Kyash Advent Calendar 2023 21日目の記事です。

Kyashでプロダクトマネージャーをやっている Ueda です。

プロダクト開発に勤しむ皆様も、きっと今ごろ年内最後のリリースに向けて奮闘中でしょうか。
私もなんだか忙しいなあと思う日々が続いており、「なんでこんなに忙しく感じるのだろうか?これが師走か?」とふと振り返った時に自分がプロダクト開発において無意識に意識していることが影響していそうだというのに気づきました。

今回はその「自分がプロダクト開発において意識していること」、具体的には「開発速度を高めるために意識していること」について書いてみようと思います。
*テクニカルな内容を書くつもりはなく、とても当たり前な内容を、未来の自分に釘を打つ意味でも書いています

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今でも「カッコウはコンピュータに卵を産む」

これは Kyash Advent Calendar 2023 の18日目の記事です。

Kyashセキュリティ・マネジメント・チームのshimoyamaです。

情報セキュリティとはこういうこと?

カッコウはコンピュータに卵を産む」は、著者が実際に体験した事柄を書いているノンフィクションの作品です。課金システムの使用料が75セントだけ合致しないことの発見・調査により、ハッキングを受けていた事実を見つけ出し、CIAやFBIなどの組織を巻き込みつつ、攻撃元を突き止めるた物語となっています(要約が端折りすぎですね。。。)

今どきの言い方をしてみると、金額が合わないのでAccessログやをAuditログなどを調べたところ、サイバー攻撃を受けていたことが判明したので、更に様々な手法で詳細を確認・調査してみたところ、攻撃対象が広範囲に及んでいたたため、しかるべき組織に報告したのですが、あまり取り合ってもらえなかったので、徹底的に調べて攻撃元を突き止めました、というところでしょうか。

カッコウは、仮親(カッコウ以外の鳥)が巣を空けた隙に卵をひとつ外へ捨て、自分の卵をひとつ産み付けます。 カッコウのヒナは仮親の卵より早く羽化し、仮親本来の卵をすべて外へ捨て、餌をひとり占めするという仕組みですが、ある種の鳥はカッコウの卵と自分の卵が見分けられるとのことで、カッコウの卵は羽化する前に排除されるとのことです。

この作品に対してこのような作品名を付けたのは、カッコウハッカーカッコウの卵はウィルスやマルウェア、鳥の巣は情報システムやコンピュータ、仮親はシステム運用者、ある種の鳥はウィルス対策ツールといった対比で考えたのかなぁと勝手に想像しているのですが、皆さんはどの様にお考えでしょうか。

語られている事件は、1986年の出来事ということで、いまから37年ほど前(!)になるのですが、発見や追跡の方法、調査や連携する組織体など、当時と現在とでは技術的・環境的に違いはあるとは思いますが、情報セキュリティとしてやっていること自体は、基本的に今も昔もあまり変わらないような気が個人的にはしています。

というわけで、古い作品ではありますが再版されている様なので、情報セキュリティ的にも興味深く、物語的にも面白い作品ですので、機会があれば一読をお薦め勧めしたいですね。

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2023年Kyashにおけるリッチなウィジェットの開発記録

はじめに

この記事は Kyash Advent Calendar 2023 の15日目の記事です。 昨日は @tamadonカードゲームは良いぞ です。

こんにちは!KyashでAndroidを開発している @nitakan です。

皆さんはウィジェットを活用されていますでしょうか? アプリを開かなくてもサッと情報を確認できる便利な機能ですね。

少し前のことですが、Jetpack Composeを利用してウィジェットが記述できるJetpack GlanceがStableになりました 🎉

開発体験が大幅に改善されているので、この機会にぜひウィジェット作成を試してみてください!

さて、Kyashでは気軽に残高や利用履歴を確認することができるように、ウィジェット機能をリリースしています。 より便利なウィジェットを作りたいと思い、社内で上がっていた「利用額ウィジェット」を開発し、7月にリリースしました。

Kyashアプリのウィジェット機能が月間の利用額の表示に対応しました

この記事では、Kyashのウィジェットの歴史と2022に公開されたJetpack Glanceを使ってグラフを含むリッチなウィジェットをどのように実現したのかを紹介していこうと思います。

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Kyashモバイルチームのトランクベース開発への歩み

これは Kyash Advent Calendar 2023 の12日目の記事です、こんにちは あるいは こんばんは。KyashでAndroidエンジニアをしている 牧山(@_rmakiyama)です。

さて、突然ですが、私は3つあるKyashのValue(行動指針)の中でも『動いて風を知る』がとても好きです。社内でもよく会話やSlackのemojiで飛び交うValueでもあり、自然とみんなの行動や意思決定に表れているなと感じています。

Kyashのモバイルチームでも、このValueを体現するように、ここ1年ほどかけてトランクベース開発の導入を進めており、最近ではだいぶ板についてきました。 今回は、トランクベース開発を導入するに至った背景と、どのように導入していったかについてフォーカスして紹介します。

なぜトランクベース開発なのか

これまでモバイルチームではフィーチャーブランチ開発をベースにしていました。
チームの人数が増えるに従い、改善を含め複数のプロジェクトが動き、複数のフィーチャーブランチを伴った開発となりました。
これにより下記のような問題が起こりました。

  • 開発後半でコンフリクトの解消に工数が割かれる
  • プロジェクト間の変更の影響を把握しにくい
  • 巨大なフィーチャーブランチは精神衛生上よろしくない

また、Kyashのモバイルアプリは、昨年からKotlin Multiplatform(以下KMP)を導入しています。途中から導入したこともあり、現在はiOS / Android / KMPとそれぞれGitHubリポジトリがわかれています。
そのため、KMPリポジトリのリリース管理やバージョニングについても煩雑さが増していました。

このような課題もあり、モバイルチームでは、Four Keysで有名なソフトウェア開発チームのパフォーマンスを示す指標を参考に、『mainブランチ/フィーチャーブランチへのmergeを日平均1回以上/1人』という目標を年始に立てていました。(このときはまだフィーチャーブランチ運用だった。)これはFour KeysにおけるEliteの基準です。

課題感とモバイルチームが目指す先に合致したのが、トランクベース開発だったわけです。

どのように進めたのか

いきなり「トランクベース開発をしましょう!」と言っても認識が合うわけではなく混乱を生むだけです。そこで、下記のステップを踏んで導入を進めました。

  • 課題の認識を合わせる
  • トランクベース開発についての認識を合わせる
  • フィーチャーフラグの認識を合わせ導入をする

それぞれのステップでやったことを詳しく紹介していきます。

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