こんにちは、Kyashでサービスやプロダクトのデザインをしている矢部です。 7/26日にTECH PLAY主催「テクノロジーで業界の未来を変える #2 - こだわりのUXが生み出した価値とは -」に登壇しました。今回は当日話した内容をまとめたいと思います。
当日は「Kyashウォレット化の裏側」ということで、Kyashが個人間送金からウォレットアプリに進化した裏側の話をしました。
当日のスライドはこちら ↓↓↓
ウォレット化とは
Kyashは去年まで「個人間送金アプリKyash」ということで、送金や集金時のお金のストレスを無くす存在として、プロダクトの機能開発や訴求をしていました。
それが今年の初め、送金に加え決済機能も強化し、次世代のお財布「ウォレットアプリKyash」に生まれ変わりました。この一連のプロジェクトをウォレット化と呼んでいます。
具体的に変わった点として、
- 実店舗決済が可能になるリアルカードの発行
- コンビニや銀行ATMから現金によるチャージ方法の提供
- ネットショッピングでの利便性の強化
- 使った金額が一目で分かる月間利用額の表示
以上が機能として加わりました。
また、サービスの見せ方も割り勘時の集金が簡単という訴求から、誰でもVisaカードを持つことが出来て、お買い物でも割り勘でもKyashがあれば完結するという訴求に変更しました。
なぜウォレット化をしたか
主に2つの属性のユーザーの困りごとを解決するためにウォレット化を行いました。
1つ目の属性は「個人間送金アプリKyash」の時から使っていただいている、幹事属性のユーザーです。 ウォレット化以前は、飲み会やイベント時に集金したお金をそのままお店で使うことが出来ない不便さがありましたが、リアルカードを発行することで、集金したお金をそのまま決済で使えるようになりました。
2つ目の属性は主にネットショッピングを利用している10代後半〜20代前半のユーザーです。この属性のユーザーは、カードを年齢的に持てなかったり、カードは持っていても使い過ぎを気にして利用を控えるという困りごとがありました。
また、それゆえに、ネットショッピングでのお買い物において、手数料の掛かる現金で決済したり、お買い物毎にコンビニで入金したり、親にカードを借りたりする煩わしさを感じていました。
それらの困りごとに対して、3つの解決策を用意しました。
ウォレット化以前はKyashへの入金はクレジットカードからのチャージしかなかったので、カードを持っていないユーザーは利用することすらできませんでした。
それをコンビニやATMから現金によるチャージ機能を提供することで、使いたくても使えないユーザーを救うことができました。同時に、ネットショッピングにおいて毎回コンビニで支払わなくても、Kyashにまとめて入金しておけば、手数料もかからずネットショッピングを楽しめるようになりました。
また、この年代のユーザーはネットショッピングにはパソコンではなくスマホを使うことが多いので、Kyash Visaカードの情報をネットショップに登録しやすいように、コピー&ペースト機能を追加しました。
カードをまだ持っていない人、カードを持っていても利用を控えている人双方に共通する困りごととして、カードをついつい使い過ぎてしまう心理的不安がありました。
これに対しては、Kyashのリアルタイム通知を利用して、クレジットカードのように明細遅れによる感覚のズレが無くなるように、月間での利用額を即時に確認できる機能を追加しました。
これらユーザーの困りごとに対して一連の決済機能の強化を行うことで、送金機能単体で訴求していた頃には捉えられなかった、潜在顧客にもアプローチできるようになりました。決済を入り口としてKyashを始めるユーザーにも、送金・集金機能の価値に気づいてもらうことは、必ずユーザーの生活を豊かにすることだと考えています。
今後のKyash
ウォレット化で注目されるのは決済機能の強化ですが、今後は決済単体での利便性はもちろん、送金という点にも注力していきたいと考えています。
実際、個人間送金Kyashの時代には実現出来なかった送金機能を用いた募金や、リアルフェスでの投げ銭なども行い始めています。どちらも価値・お金の移動を今までよりも自由にすることで、世の中に流通する人々の想いの総量を増やすというKyash創業時の想いの下活動しています。
まだKyashを使ったことがない方も、一度使えばお買い物や集金で、まだ体験したことのない驚きが必ずあるはずです。Kyash Visaカードを利用したお買い物に対する2%キャッシュバックも同時に行っているので、是非使ってみてください!