builderscon tokyo 2019に登壇してKyash Directのアーキテクチャについて話しました

Kyashでバックエンドエンジニアをやっている岩藤です。すでに1ヶ月半も経過してしまっていて今さら感があるのですが、builderscon tokyo 2019というイベントで登壇する機会をいただきました。はじめての経験で学ぶところも多かったので、登壇の経緯や準備、当日の雰囲気や感想などをお伝えしたいと思います。

builderscon.io

登壇の経緯

ことのはじまりは同僚の@konifar氏に「○○ペイやキャッシュレス関連の内容で登壇する気はありませんか?」という話が舞い込んできたことです。たしか5月の終わり頃のことだったと思います。

その頃、Kyashの新規プロダクトKyash Directの設計が一段落して開発が進み始めたくらいだったのですが、konifar氏が「Kyash Directネタの方が良いのでは?」と話を振ってくれて、プロダクトや会社の宣伝にもなるかもしれないし、ということで「じゃあ自分やってみます」と軽い気持ちでプロポーザルを提出しました。「話すネタはいろいろあるし…」と思い、50分の枠に応募しました。

発表当日まで

恥ずかしながら、自分はbuildersconというイベントを知りませんでした。「大きめのカンファレンス」とは聞いていたので、プロポーザルが採用されて登壇が決まったときは「それなりに準備してがんばろう」と思っていたのですが、Kyash Directの開発も佳境に入り、資料を作る余裕などないまま1ヶ月が経ち、2ヶ月が過ぎ去り、あっという間に「あれ、今月末だったよね?」という状況になっていました。ようやく現実と向き合う決心をしてタイムテーブルを確認し、1日目の最後の枠、場所は定員500名のホール、ということを知りました。さらに正直に言えば、有償のカンファレンスであるということに気づいていませんでした。ここに来ていよいよ「ヤバい」と思いました。

話す内容の大枠と流れは考えていて、当初は「なんとかなるだろう」という気がしていたのですが、そこから1ページずつスライドを作りはじめると、作業の終わりが見えない日々が続きました。有償のカンファレンスということで、お金を出して来てくれる人たちに少しでも何か持ち帰ってもらわないと、と考えると、なかなか筆が進みませんでした。書けば書くほど「こんな内容でいいんだろうか?」「自分の理解は正しいんだろうか?」「これで言いたいことが伝わるだろうか?」といった不安は大きくなり、発表の2週間前になっても資料の作成が終わっていませんでした。

この時点でもう「上手くやろうとするのはやめよう」と諦め思うことにしました。つたないところや、間違っているところがあってツッコミを受けても、すべては学びだと。学んで次に活かすことができれば失敗などないのだと。少しでも誰かの役に立つなら、それで御の字じゃないかと。そう自分に言い聞かせていました。

Techチームの定例ミーティングで時間をもらって予行練習をかねた発表を2回もやらせてもらい、みんなにフィードバックをもらって、ようやく「これなら意義のある発表ができそう」と思えたのは発表当日の2日前でした。こうしてみんなに協力してもらって完成した資料がこちらです。

speakerdeck.com

発表当日のこと

当日は、緊張していなかったと言えばウソになります。ただ、ちょっと諦め悟りというか「やるだけやったし、いまさらジタバタしても仕方ない」という感覚もあり、せっかくだから楽しもうという気持ちの方が大きかったです。前職の同僚と偶然出会ってランチしたり、他の人の発表を見たりして、普通に楽しむことができました。大きな会場でたくさんの人が来ていましたが、会場の雰囲気はアットホームというか、和やかな印象でした。各セッションの質は高く、内容はとてもタメになるけれど、不思議と敷居の高さを感じさせない絶妙なバランスを感じました。運営の努力の賜物だと思います。

自分の発表はその日の最後の枠で、その時間帯に他の発表(裏番組)がなかったこともあり、想像していた以上にたくさんの方が来てくれました。はじまる直前は緊張がピークに達していたのですが、モニタの接続とかマイクの調整とか、いろいろと手配をしてくれた運営スタッフのフレンドリーさに救われました。

話しはじめてからのことは、正直あまり記憶にありません。。。声がかすれてきて咳き込んでたびたび水を飲んだこととか、どうでも良いことばかりおぼえています。あと、終盤で時間が足りなくなりそうになってスライドを少々飛ばしたのですが、質疑応答の際にちょうどその点について質問してくださった方がいて、ありがたかったことが印象に残っています。

発表が終わってしばらくしてから、おそるおそるTwitterに書かれている感想を見てみたのですが、そこでも人のあたたかさを感じました。やはり自分が発表したことに対して、誰かが何かしら反応してくれているのは、すごくうれしいものです。自分は今まであまりそういうことはやってこなかったのですが、これからは聴く側のときは積極的につぶやいていこうと思いました。

後日談

Kyashではエンジニア、特にサーバーサイドの開発を担うバックエンドエンジニアを絶賛募集中です。発表の中でもかなり熱を込めて伝えていました。その効果があったのか、ありがたいことに見学や面接に来てくださる方の中にこの発表や資料を見たという方が現れるようになりました。この登壇をきっかけにKyashに入社してくれる人が出たなら、こんなにうれしいことはありません。

open.talentio.com

open.talentio.com

まとめ

最初は軽い気持ちで手を挙げたものの、仕事が佳境に入ったこともあり、正直に言えば「なぜやると言ってしまったのか…」と後悔した瞬間もありました。でも終わってみると、やって良かったことしかありません。カンファレンスでの登壇に興味はあるけど踏ん切りがつかない、という方も多いのではないかと思うのですが、そういうときはとりあえずプロポーザルを出してみて、採用されてから本気で考える、くらいのスタンスで良いと思います。自分も初心者ですが、初心者なりに今回の学びをまとめてみます。

  • とにかくプロポーザルを出す。すべてはそこから始まる
  • 発表の予行練習の日取りを決める。そこをゴールと考えて準備する
  • 上手い必要はない。失敗もない。チャレンジと学びしかない。と自分に言い聞かせる
  • レスをくれたすべての人に感謝

最後に大事なことなのでもう一度。Kyashではバックエンドエンジニアを絶賛募集しています。見学や軽い面談なども随時受け付けています。発表や資料では諸般の事情でお伝えできなかったようなことも、実際に来ていただければお話できます。興味のある方はぜひ気軽に遊びに来てください。

open.talentio.com

open.talentio.com

もう少し気軽に申し込みたいという方は、下記からご応募ください。

bosyu.me